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サイトの更新情報やオフライン活動、ギアス関連の感想が主です。
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皇道オーディオコメンタリー上映に行ってきました!
これで生コメ系は三道全部参加させて貰ったと思うのですが、今回コメンタリー初参加の富川さんというテレビシリーズ当時に制作デスクをやっていた方がいらしていたので、今まで聞けていなかった話を沢山聞けて、すっっごく楽しかったです!
約二時間半のコメンタリーなのでやや掻い摘んでのレポになりますが、本当に楽しかったので雰囲気だけでもお裾分けできればと思います。

以下コメンタリーのレポです。


拍手





登壇者はコウジロウさんと富川さんのお二人でした!
コウジロウさんは「先週も舞台挨拶に行ってめっちゃ噛んでしまったんですけどあの時寝れてなかったんですよねー」と最初から先週の反省に入ってました。
コウジロウさん……寝てくれ……!!イノチダイジニ……!!!
富川さんは前述の通りリアタイ当時、無印の24、25話くらいから制作デスクとしてコードギアスに参加されていて、亡国のアキトまではやっていたものの三道、復活はあまり関わっておられないとのこと。
というので、十二年前の、裏の裏の話がメインの話題になったようです。
とは言え劇場では皇道の映像が流れているので、そのシーンに沿った話題も。
まずは冒頭の、「コードギアス~反逆のルルーシュ~Ⅲ皇道」という手書きのタイトルについて。

コウジロウさん「この手書きのタイトル、テレビシリーズの頃からずっと同じ人が書いてるんですよ。その人は三道には関わってないんですけど、このタイトルのためだけに呼ばれて三枚描かされてました。田畑さんっていう人なんですけど、他の人にはエロたんって呼ばれていて、あの木村さんに股を閉じさせて下さいって言わせた凄い人です」

こんな感じでたまに画面にも触れつつ、基本は十二年前の話に。

コウジロウさん「十二年前十二年前って言ってますけど、僕らコードギアスの初っ端は関わってないんですよね。コードギアスって最初からピンチで、もう大分ピンチの中で僕らが呼ばれたって感じで。富川さんの方が僕より後だったんでしたっけ?」
富川さん「そうですね、当時はケロロ軍曹やってました」
コウジロウさん「僕はZガンダムのリーンの翼やってました。社長に呼ばれていけーって言われたんですよね。2006年の11月頃です」
富川さん「僕は無印の23話終わった頃だったかな」
コウジロウさん「僕は13話くらいですね。当時セブンイレブンの跡地で、三段のカラーボックスをこれがデスクだからって渡されて、設定資料まとめるところからやって。その後、松屋の本社が移転するとかでビルが空くから、そっちに移れるんだーと思ったらまさかのビルじゃなくて倉庫でしたよね」
富川さん「ネズミとか出たよね」

なんて話辺りで、画面が土の味のシーンに。

コウジロウさん「あ、ここは触れときましょうか。土の味ねー、皆さん何回見ました?」
\ドッ/
富川さん「ていうか土の味、再現されてましたよね、展示で。ファンの方々が本当に土の味やってるの見ました」

ルルーシュ展の話ですね!富川さんもいらしてたのか~!!

コウジロウさん「あれ、すごい大変だったんですよ。業者さんが『この玉砂利は玉砂利の絵のシートを貼るだけでいいですよね?』って言ったんですけど、『いやすいません、ここは本物の玉砂利敷いて下さい』ってお願いして。しかもなんか、玉砂利が段々減っていくんですよね。皆さんもしかして持って帰りました? 何か『段々減ってるんです』って業者さんに言われて、僕『すいません足して下さい』って言いましたからね」
富川さん「僕も記念に持って帰ればよかった」
コウジロウさん「いやただの玉砂利ですからね、持って帰ってもしょうがないでしょ」
富川さん「いやルルーシュの汗とかついてたかもしれないし」
コウジロウさん「笑 ここの話は制作当時も大変で、なんか谷口さんがいきなり『どうしよう!』って入ってきて、『ルルーシュの顔がついてるところが土じゃなくて玉砂利なんだ!』って上がってきた原稿見て慌てていて。でも描き直して貰う時間はないし、タイトル『玉砂利の味』にする?って話にもなったんですけど、玉砂利って土より美味しそうな感じじゃないですか。しかも当時アニメ誌でタイトルがもう先に出てたから変更なんてできないし」

マジで土の味で良かったwwwwwww玉砂利の味とかギャグじゃねえかwww
玉砂利チョコとか商品化されてしまうところだったでしょうがwww
変わらなくて良かったです\(^o^)/
そして画面はルルーシュ君がスザクに高い角度で謝ってるシーンに。

コウジロウさん「頭の位置高いですねー。でも谷口監督曰くルルーシュはこれで最大限謝ってるんですって。プライド高いから……」
(スザクに頭を踏みつけられる瞬間のシーン)
コウジロウさん「あっプライドがへし折られた瞬間ですね」
\ドッ/
富川さん「作画さん達、ここのシーンポーズを再現して描かれてましたねー」
コウジロウさん「このシーン、ゲームで再現するために何回も見直したんですけど、ほんと凄いですよね。こんなん普通誰かが止めるでしょ」
富川さん「いやこの話はギアススタッフだから出来る話しですよね」
コウジロウさん「ルルーシュはここから持ってたものを一個一個失っていくんですよね。まあシャーリーはテレビ版だけですけど」
富川さん「ルルーシュは悪い奴っていうイメージが強いですけど、可哀想な奴でもありますよね」
(手をとろうとした二人の間に銃弾が撃ち込まれるシーン)
コウジロウさん「これスザクの手に当たりそうですよね。誰が撃ったんか知らないですけど」
富川さん「そう言えば、興道始まる前に作画さん達で枢木神社に似た神社に行ったんですよね」
コウジロウさん「そうそう、興道の冒頭を描く時に必要で。枢木神社って鳥居二つあるんですよ。っていうのも、僕が入る前にテレビシリーズでワンカットだけ枢木神社の描写あって、そこで既に鳥居が描かれてたんで、そっから僕の枢木神社を作る旅が始まったんですよね」

コウジロウさんあっての枢木神社だったのか\(^o^)/
設定制作って大変なお仕事だな……途中から入ると特に……。
ここで、富川さんのお仕事のお話をもう少し詳しく掘り下げる流れに。

富川さん「入ったのは24、25話なんですけど、その頃はまだ僕の前任者がいたので、最初に関わったのはゲームでしたね。LOST COLORSっていう、R2の前に発売されたやつ。その後から亡国のアキトまでやってました」
コウジロウさん「富川さんは当時は制作デスクというお仕事で、上司は河口プロデューサーでしたよね。その下に制作進行の人達がいて」
富川さん「そうです。コードギアスは、当時の社長にとことんやれって言われていて、まずはクオリティ。次に、放送局さんも関わってくるスケジュール。最後に予算だったので、僕はクオリティとスケジュールのことだけして、もう予算のことは全部河口さんに謝って貰えばいいかーって思ってましたね」
コウジロウさん「僕は設定デスクという役割で、主に谷口監督のマネジメントをしてましたね。ここでフレイヤの発射装置作ってくれ、とかKMFの腕が吹っ飛んだ時の中の部分を作ってくれ、とか言われていました」
富川さん「制作デスクはあるけど、設定デスクってあんまり聞かないですよね」
コウジロウさん「色々設定ありましたからね。電磁バリアはビームは弾くけど実弾は弱いとか、ギアスの効果のこととか」
富川さん「コードギアスはとにかく作画に指示書が多かったですよね。作画注意事項も分厚くて」
コウジロウさん「こうやって見てると十二年前の辛かったところと楽しかったところを思い出しますね」
(いつの間にか画面は第二次東京決戦のKMF戦に)
コウジロウさん「富川さん、作監さんや演出さんに依頼するときにKMFが出て来る回だとやっぱり大変ですか?」
富川さん「どの話数にどのスタッフを回すかは苦労しますね。この辺りの18話と20話は一番苦労しました」
(政庁でナナリーが輸送機に乗るシーン)
コウジロウさん「ここ、ナナリーが死んだように見せないといけないんで、わからないように二機目がおいてあるんですよね。ルルーシュも騙されてるけど視聴者も騙さなきゃいけないんで」
富川さん「そう言えば当時、滅茶苦茶ネタバレされてましたよね?」
(画面がブラッドリー卿VSルルーシュ戦に。ルルーシュ君が親衛隊に捕まったとこ)
コウジロウさん「あ、ちょっとここ挟みます、女ばっかりのヴァルキュリア隊から男ばっかりのエイブラハム隊に変わってるんですよね。谷口監督に『何で変えたんですか?』って聞いたら『キューエルに決着をつけないといけない』って言ってました。マリィーカ無事で良かったですよね」

あそこ、いっつも何隊って言ってるのかちゃんと聞き取れなかったんだけど、エイブラハム隊って言ってたのか!!
そしてやっぱりキューエルの死に場所のための変更だったんだな~。

コウジロウさん「で、ネタバレの話でしたっけ。あの頃は2chで滅茶苦茶ネタバレ書かれてましたよね」
富川さん「そうそう。R2の頃は、日本だけじゃなくて海外スタッフも入って来てたからアジア関係で情報漏れてたみたいですよね」
コウジロウさん「僕、ネタバレしてる人を特定しようと思って、ここで扇が死ぬとか別々の嘘のネタバレを流したりしてたんですよ。で、それが本当に2chに書かれて、犯人わかったんですよね。そういうことしてたお陰か、復活は全然ネタバレなくて良かったです。まあ僕も色々学んで、資料を外に渡さなくなったっていうのもあるかもですけど」

コウジロウさんクレバーーーー!!!
ノーマンかな!?!?!?(ノーマンを知らない人はジャンプコミックスの『約束のネバーランド』を読もう!)
いやなんかもう、設定デスクってそこまでする人なの……?多分違うよな……コウジロウさんが個人的にネタバレ野郎犯人捕まえたるって気持ちでやったんだよな……。
コードギアスへの思い入れに感嘆したエピソードでした……。
そして画面は聖天八極式大活躍のシーンに。

コウジロウさん「聖天八極式見て思い出したんですけど、R2のオレンジレンジよくあの状況で映像作りましたね」
富川さん「ああ、あれね」
コウジロウさん「無印は基本既存絵の組み合わせのオープニングだったんですよね」
富川さん「本編のカットも結構ありましたっけ」
コウジロウさん「ありました。でもR2は夕方枠になったから、谷口監督が全部新規カットにこだわったんですよね」
富川さん「ルルーシュが馬乗ってるところ苦労してましたね~。皆で牧場まで行って馬乗ったんですけど、やっぱりあのスピードでは乗れないですから。当時馬描ける人少なくて。R2の2クール目のオープニングは別のスタジオに手伝って貰ったんですよね」
コウジロウさん「結構、空いてるスタジオが忙しいスタジオ手伝うことあるんですよ」
富川さん「R2が始まる時、最初の予定より後になったんですよね。僕らは助かりましたけど……。24、25話って先行上映やったじゃないですか。あの時僕も行ったんですけど、お客さんからえ~~~~~~!!って声が上がったのが面白かったです。あれがあったからR2頑張ろうって思いましたね」
コウジロウさん「お客さんからしたらあんなところで終わるなよって感じだと思いますけどね笑 でも、R2で一回リセットされたのは良かったですよね。元々のブルーレイにつけてた幻の26話だと、完全に24、25話のテンションで描いちゃうから力入り過ぎちゃって途中で力尽きてたかもしれないですし」
富川さん「R2の一話でも怖い表情のルルーシュが原画で上がってきてましたよ。やっぱりなかなか戻せないみたいで、作監さん達が修正してくれてました」
コウジロウさん「一期と二期の一話で全然違いますもんね。ルルーシュもだけどスザクも別人」
(画面はルルーシュがロロに携帯投げつけるシーンに)
コウジロウさん「ここのルルーシュ滅茶苦茶ひどくないですか? 何日か前に自分で渡しておいて!」
\ドッ/
コウジロウさん「DV夫みたいですからね。細かいところを切ってるとルルーシュが大分ひどいやつに見えてくるんですよね。ここら辺、谷口監督にも聞いたんですけど、三部作を作るにあたって、お客さんの気持ちがジェットコースターにならないように大分調整したらしいです。まあ十分気持ち上がり下がりしますけどね」
富川さん「叛道、僕も見ましたけど、大分アクロバティックなカットしてましたよね。劇場版って亡国のアキトやってた頃から言ってましたけど、全然違う話もありましたよね?」
コウジロウさん「あ、それ言っちゃうます? 劇場版は一応アキトと並行して、コードギアスの今後をどうするかっていう話し合いが2012年の頃にあったんですよ。三部作+復活をしようかという話もあったんですけど、コードギアスという作品はサンライズではかなり浮き沈みの激しい作品で……」

そそそそそんな前からあったのかーーーーー(予感はしてた)
まあでも十年かけてでも見せて貰えて良かったなあ!!
全然違う話って言うのはインタビューに載ってた幻の26話ルートでやろうかっていう話かな?強欲なのでそっちもみたいなーーーーーー
そして画面はどこだったか忘れたのですが、玉城が喋っているシーンになりました。

コウジロウさん「ああ、そうだ……僕と富川さんが二本目に一緒にやらせて貰ったのはプラネテスでしたよね。その時も当時の玉城役の田中さんが一緒で」
富川さん「そうですね、制作してると声優さんとの距離ってあんまり近くないんですけど、田中さんは自分からこっちに絡んできてくれて。旅行とかも企画してくれてましたよね」
コウジロウさん「劇場版三部作を作るにあたって、谷口監督は玉城を全部削ろうかと思っていたそうなんです。でも、キャストさん達にも相談して、『監督、それは違うかもしれないですよ』って言われて、田中さんとも仲が良かった檜山さんがやってくれるのであれば、ということで、劇場版の玉城は少し違う玉城になってるんです。例えば、黒の騎士団がルルーシュに銃を向けるシーン、扇と玉城は銃を向けてないんですね」
(ルルーシュが騎士団の前で仮面をとるシーン)
コウジロウさん「まあここでは向けてるんですけど……」
\ドッ/
コウジロウさん「いやこの後で下ろしてるんですよ! なかなか下ろしてくれないですね」

う、うーーーーん結局どこのシーンで明確に下ろしてるのかはよくわかんなかったけど、カノンの「構え、撃て」のところでは銃を向けてなかった?かな??
私は玉城についてあまりキャラが変わったとは思ってなかったんですけど、それはポジション的なもので玉城を見てたからかもなあ。
今度三道を見る時はもうちょっと玉城に注目しようと思いました。
そして画面はロロ、最大の見せ場に……。

富川さん「ここのシーンは副監督の村田さんがコンテされたんですけど、かなり分厚かったです。細かい表情も指示が入ってて」
(『お前の兄は、嘘つきなんだ』のシーン)
コウジロウさん「ルルーシュはここで吹っ切ったんですよね。ここで親父を殺してやろうって決意ができた」
富川さん「ロロがここで死ぬのも、最初から決まってたわけじゃなかったですよね」
コウジロウさん「ロロは、R2になってルルーシュとスザクのそれそれにパートナーを作りたいって監督が言ってできたキャラなんですよね。ルルーシュとスザクが袂を分かったから、他にパートナーになるキャラが欲しいってことで、スザクにはジノ、ルルーシュにはロロを作ったんです」

あ~~~だから当時ジノがスザクの笑顔の鍵になる的なことをアニメ誌が言ってたのかー!
結果鍵にはなってないけども、まあジノとアーニャとスザクってなんか三人並ぶとバランス良かったよな。
ジノが年下だったのは相当びっくりしたけどwww

富川さん「ロロ、まさか亡国にまで出るとは思わなかったですよね」
コウジロウさん「僕は、二人を迎えに来るならロロしかいないって思ってましたよー。赤根さんにも、『二人を誰に迎えに来させたらいい?』って相談受けてて、ロロしかいないでしょう!って答えました」
富川さん「あのシーン、本当はもっと長くて、ロロが守衛殺す予定だったんですよね」
コウジロウさん「そうそう、ロロが来るなら誰か殺しとかないとでしょってことでね。亡国ではかなり尺の制限受けましたからね。シンとレイラとアキトが実は繋がってたとかも、結局出せなかったし。コードギアスって表に出てない細かい設定がいっぱいあるんですよね。藤堂の厳島の奇跡とかもしっかり作ってますし。そういう情報はどこまでが公式とは言えないんですけど……。ピクドラの設定だとシュナイゼルが学生時代プリフェクトで、カノンとめっちゃ仲悪かったとか、ジェレミアとロイドが学友だったとか。文字だけの設定もかなりあって、シャルルは108人嫁いるけど好きだったのはマリアンヌだけ、とか」
富川さん「108人もいるんでしたっけ。ルルーシュは何番目ですっけ?」
コウジロウさん「第十一皇子で第十七王位継承者ですね」
富川さん「こんな感じで、谷口(コウジロウ)さんは今はご意見番になってるんですよ。谷口さんに聞けば何でもわかる、みたいな」

いやほんと生き字引だよな……ルルーシュの皇位継承権めっちゃするっと出てきた……。
こういう数字系の設定って結構あやふやになりがちなのにマジで凄い……!

コウジロウさん「こういう設定が色々増えていくのは、谷口監督が設定を増やすのをよしとしてくれたからなんですよね。例えばEUの今のトップってマーガレット・ウォールポードっていう女の子なんですけど、これって初出はキセキのバースデーっていうイベントなんですよね。何か当時、谷口さんがこの世界は幼女三人に治められているのかもしれないって急に言い出して。日本は神楽耶だし、中華連邦は天子、ブリタニアはまあナナリーが代表だったし。じゃあEUもと。EUは基本皆の人気でトップが選ばれるんで、スマイラスの後窯がマーガレットさんなんですね。そういう設定で木村さんにデザインしてもらいました。復活にもちょっと出てるんですよ」

あの子マーガレットちゃんっていうのかー!
名前はここで初出な気がする。キセ誕の時のエンドカードで、この世界は幼女に治められているのか?って思ってたらまさか公式もそういうつもりだったとはwww
まあ少年は世界を変えるもんだから平和は守るのは幼女なのかもしれない。
どういう話の流れだったか覚えてないのですが、ここでアニメーションの制作についてのお話に。

富川さん「いわゆる商業アニメって、まずはお金を集めてきて、プロデューサー、制作デスク、制作進行がいる中で、進行は各話数を担当するんですけど、デスクは全部の話数を見ないといけなくて、予算やスケジュールまで全部を把握しないといけないのがプロデューサーです。普通のアニメは大体制作進行が10人くらいなんですけど、ギアスは最大20人くらいいましたね。皆途中で辞めずに、最後までできたし、自分の話数は絶対面白くしてやろうと思ってたみたいですね。それがギアスのいいとこだと思います。当時は村田副監督が凄く協力してくれて、細かい作業拾って、それをフローチャート化してくれてたんです。あれはかなり助かりましたね」
コウジロウさん「村田さんはその後、ガルガンティアや正解するカドをやってらっしゃいましたね」
富川さん「村田さんは細かい打ち合わせにも色々出てて、その打ち合わせでビデオ回してくれてたんですよね。それを打ち合わせ出てなかった人が確認して、内容把握したりして。当時はこんなこと他ではやってなかったと思いますね」
コウジロウさん「ギアスチームはなんとなく黒の騎士団に似てますよね。最初はコアメンバーしかいなかったのが、段々と大きくなっていて。そこはなんとなく投影してたんじゃないかなーと思います」
富川さん「やっぱり、やってるアニメが面白くないとスタッフも乗らないですからね。早く先の話を知りたくて頑張ってる人もいましたよ。まあ逆に、コードギアスは先の話を知りたくないから受けないって人もいましたけど。うまいアニメーターさんなのに、コンテみたくないからやりたくないって言われたりして」
コウジロウさん「コードギアスそのパターン多いんですよね。コードギアス好きなんですー!って言われて、じゃあ一緒にやりましょうって言ったらファンでいたいんでって断られたりして」
富川さん「あるある笑」
コウジロウさん「コードギアスはオリジナル作品ということもあって、懐が深い作品なんですよね。いちスタッフの意見を採用してくれることもあるし。シナリオライターって、他の現場では結構遠い存在で、週一で打ち合わせには来るけど普段は家でやることが多いのに、大河内さんはスタジオに入ってずっとやってましたもんね」
富川さん「僕も、『ロボットの操縦の仕方ってどういうのが新しいと思う?』って聞かれたことあります。あと、旅行に一緒に行ってくれたりとかね」
(画面はシャルルとルルーシュが対峙するシーン)
コウジロウさん「この20話も、シナリオから絵コンテが大分変りましたよね。シナリオではシャルルとマリアンヌは本当にルルーシュとナナリーを愛していて、ルルーシュもそれに絆されかけてたんですけど、監督が大河内さんに『これはルルーシュが乗り越えなきゃいけない壁なんだ』っていうことを説明されて、絵コンテではこんなクズ親俺の方が切ってやる!っていう感じになったんですよ」
富川さん「こういうライヴ感がいいですよね。シナリオだけで表現できないところを絵コンテで表現して、更に原画で表現して……。その時その時のライヴ感で作業するんですよね。コードギアスは皆で作ってる作品なので」
コウジロウさん「そうそう、皆で作ってるから、こういう生コメンタリーのゲストとかも、一人のスタッフを依怙贔屓するのはやめて欲しいって言われて、そこが悩ましいんですよね」
富川さん「作品によってはコンテ通りにやってって言われるところもある中で、ギアスは違いましたね。工程毎に変わっていきました。皆で作っていく中でも変わりますけど、キャストさんに声をあててもらうと更に変わるんですよね。あと、ダビング。僕、一番感動するのはダビングです」
コウジロウさん「あ、ダビングっていうのは、アフレコが終わった後にBGMをつける作業です」
富川さん「アフレコでは泣かなかったのにダビング泣くこととかありましたね」
(画面はCの世界で「俺はゼロ、奇跡を起こす男だ!」とルルーシュがコンタクトを外すシーンに)
富川さん「そういえばコンタクトケースとかも設定作ってましよね」
コウジロウさん「あれ折角作ったのに一回しか使わなかったんですよ……。あと、コンタクトは目に合せるのか指にあわせるのかで話し合いになりましたね。目に合わせるとコンタクトめっちゃでっかくなるんですよ。あとコンタクト、たまに手袋つけたままつけたり外したりするから心配になります」
富川さん「似たようなので、コードギアスのキャラクター椅子に座りにくいとかありましたよね」
コウジロウさん「足が長いから、折角デザインしてもらった椅子もこれじゃ足の長さが足りないってなるんですよね」
(皇帝とマリアンヌがが消えるシーン)
富川さん「皇帝とかラスボスだと思ってたのにまさかこんな早く消えるとは……」
コウジロウさん「この後この人達この止まった世界で滅茶苦茶話し合ったんですよね。これ、後で一か月後っていうテロップ出るんですけど、当時一ヶ月と二か月で迷ったんですよねー」

我々の業界では通称空白の一ヶ月と呼ばれている時期が空白の二か月だったかもしれないのかー!!
全然二か月でも良かったですね……あの時期長ければ長いほど嬉しいですね私は……。
そして画面は騎士皇帝就任シーンに。

コウジロウさん「こっからがやっぱり制作的にも大変なんですか?」
富川さん「いや、ここまで来るとローテしなくていいから最終回までの担当を決めちゃえばそんなに」
コウジロウさん「なるほどー。設定はこっからがめっちゃ大変でした。最終章の設定一から作らなきゃいけなかったんで。この就任式が学生服だったのも、実は僕がお願いして学生服にしてもらったんです。谷口さんには『やっぱり学生服で皇帝になるのが熱いですよ』って言って」
(スザクがくるくるキックで落ちてくるシーン)
コウジロウさん「こいつどっから来たんだ?」
富川さん「天井に穴とかないですよね?」
コウジロウさん「捕まるとこもないです。でも、『スザクは上から降ってくるだろ』って言われて、そうッスよねって。因みにこの皇帝になってからの話が今漫画化してまして、今日発売日なんで皆さんよろしくお願いします。あっルルーシュが表紙のニュータイプも今日発売です」

突然の宣伝wwwこの会の後、特典付きの書店三軒回ってめっちゃ買いました\(^o^)/
ニュータイプも勿論買いました!!ルルーシュがアニメ誌の表紙飾ると嬉しい!!

コウジロウさん「ここで設定の苦労話していいですか? C.C.もルルーシュやスザクと同じ目玉のデザインの服、実はあったんですよ。でもC.C.ずっと拘束服じゃないですか。谷口監督に聞いたら『C.C.はゼロレクイエムに賛成してないので着ない』って言われたんですよね。じゃあ発注しないで欲しいなあって思って。描いて貰ったCLAMPさんに何て言おうってなりますからね」
富川さん「でもあれ採用されてたら現場更に大変だったなあ……皇帝の衣装本当に大変ですからね」
コウジロウさん「スザクもマントありだとフードとかついてますもんね……」
(スザクVSナイトオブラウンズの戦闘シーン)
コウジロウさん「ノネットさん、本来はここで死ぬはずだったんですよ。でも何かいきなり谷口監督が『大変だーっ、ナイトオブラウンズをもう一人作ってくれー!』って言いだして。何事かと思ったら、ノネットの声やってくれてた新井さんがこんなあっさりノネットが死ぬのを悲しんでる、と。でも声を録り直す時間はないから、女性のラウンズをと。え? それ、死ぬためにキャラ作るの?って思いながらドロテアさんを作ったんですね。皆さん、ドロテアさんだけパイロットスーツしかないのおかしいと思いませんでした? まあそれじゃああんまりにもあんまりってことで、劇場版でラウンズの服も出したんですよね」

そうだったのかーーー!!!
ドロテアさんは普通に出番がないからパイスーしか設定画ないのかと思ってたわ! 確かに唐突な新キャラ感あったっちゃあった。
ノネットさん、ロスカラではノネットさんルートがあるくらいめっちゃ喋ってたもんな、新井さんも思い入れあったんだろうな。
そして画面はシャーリーがキャリーを引くシーンに。

富川さん「これは……シャーリーはどこに行こうとしてたんですか?」
コウジロウさん「シャーリーはこれ、普通に避難しようとしてましたね。まあここら辺は復活のオーコメでやりましょう」

ルルーシュのところに行こうとしてるのかと思ってたーwwwwww
避難……まあ……そっか避難か……まあ避難した方がいいよな一般家庭の子は……。
そしてシーンはカレンとルルーシュが学園で最後に話すシーンに。

コウジロウさん「これ、わざとゆっくり歩いてますよね」
\ドッ/
コウジロウさん「この時のカレンは、本当はルルーシュに誘って欲しかったんですよね。でもルルーシュはガン無視するんです」
富川さん「そう思うと酷い男ですよね」
コウジロウさん「まあこの後のこともあるから大勢側にいて欲しかったんですよね。カレンはこっから完全に割り切って、C.C.とルルーシュの間に割って入ったりスザクとジノの戦いに入ったりいいとことる女に変わっていきますからね!」

いいとこかな!?!?ここはカレンさんしかいねえ!ってシーンばっかりだと思うけども!!
ここから話はガラッと変わって、劇場版三部作と復活の話に。

コウジロウさん「富川さんはあんまり劇場版からは関わってませんけど、外から見て劇場版三部作と復活どうでした?」
富川さん「そうですね、劇場版からは敢えてストーリー部分触れずに行きましたね。スタジオとか遊びにいくとやっぱりちょっと情報入っちゃうんですけど、極力聞かないようにして。劇場版三本見て、やっぱりコードギアスはロボットアニメだったんだって思いました。ただ、学園のところがほとんどカットされてるので、お遊びシーンがなかったところは勿体ないなと思いました。まあなので、テレビ版も見て欲しいなーって思いますね。テレビはやっぱり一本一本に起承転結ありますし、話の間に息つけますけど、劇場版は覚悟して見ないと結構疲れちゃいますね。あと復活を見て、やっぱり劇場版は復活のために作られてるなーと思いました。復活、大人気ですよね。こないだ木村さんのポスカの特典は欲しくて行ったら貰えなかったんですよ」
コウジロウさん「それは制作委員会を代表して謝ります」
富川さん「パンフレットも豪華版を買おうと思ったのに買えなかった……」
コウジロウさん「それも制作委員会とサンライズを代表して謝ります。受注生産まで持っていたんで許して貰えませんか」
富川さん「笑 あと、僕は当時カレンが一番好きだったので、第一印象ではカレンが号泣するシーンで一番泣きましたね。ゼロレクイエムの真相知ってたのは、ルルーシュ、C.C.、スザクと+αくらいだったんで、他の人はちゃんとルルーシュとお別れできてませんからね。復活のルルーシュはお客さんが見たかったシーンを見せてくれたのかなと。十年経った今だからこそあのストーリーで良かったのかなと思いました。最終回から大分経って、今公開して大ヒットって、素晴らしいことだと思いますね」
コウジロウさん「うーん、僕はやっぱり、復活のルルーシュは賛否両論あると思っていて、何で賛否両論あったのかなーってここ最近ずっと考えてたんですけど、テレビシリーズの最後は明確に答えを出さず、お客さんに委ねたんですよね。最後にシーンで明かしてない設定とかあるけど、そこは監督も大河内さんも僕も墓場まで持って行こうと思ってますし、受け取る側に委ねてるんですよね。ただ、時間が経つにつれて何故か一定の方向にいっちゃってたなーって思ってて。やはりルルーシュは死ぬべきだっていう風潮になってた気がするんですね。そこに関して答えはあるけど……うーん……話すの難しいですね。なんかもう絶対無理だってわかってますけど、誰かオフ会とか呼んで貰えないですかね?」

よ、呼ぶ呼ぶ~~~!!え?君どこ住み?メアド教えて?LINEやってる?って一瞬にして謎のナンパ男が私の頭の中にログインしましたwww
ていうかやっぱりコウジロウさんはツイッターとかネットとかの反応きっちり見てらっしゃいますよね……。
私も色々書いた!すいません!でもコードギアスに関しては正直でいたい!!
なんやかんや言ってても私金払いはいいしこれからも滅茶苦茶応援してるから許して欲しい!!

富川さん「そう言えば、C.C.の本名も出るかと思ったら出なかったですね。恐らくもう出ないですかね~」
コウジロウさん「いやわかんないですよ。谷愚監督が急に実はC.C.の本名これだよって言うかもしれない」
(ダモクレス戦の序盤辺りのシーン)
コウジロウさん「あーこの辺で完成したテープを持って大阪に行ったりしてましたね」
富川さん「ありましたね、MBSが局だったので、字幕を打つのに一週間必要で、間に合わなかったらペナルティとして自分で持って来なきゃいけなかったんですよ」
コウジロウさん「未だに舞台挨拶とかで大阪行くと苦い思い出が込み上げてくるんですよね」
(富士山が爆発するシーン)
富川さん「富士山まさか爆発するとは……。ここ、シナリオだと富士山がサクラダイトで爆発って書いてあるけどどうやって描くんだろう?って思ってました」
(ランスロットフロンティアが出て来るシーン)
富川さん「まさかC.C.の乗るランスロットがピンクになるとは」
コウジロウさん「そう言えば、放送当時のエンドカードってあったじゃないですか。あれで僕セシルがランスロットをピンクに塗ってる絵描いたんですよね」
富川さん「あーあれ、作画以外の人にも結構色んな人に描いてもらいましたよね。当時コミカライズやってた人とか。そう言えば、最終回の原画に櫻井孝宏さんがいらっしゃるの皆さん知ってます? 最後のカレンの部屋の、スザクの写真、櫻井さんが描いてくれたんです」
コウジロウさん「そうそう、名前出してくれーって言われましたね」

知ってます!!!ここで初出し的なこと言ってましたけど何か結構昔から知ってるな?何でだっけ?
なんか名前出てるのは普通に話題になったしどのシーン描いたかもリアタイくらいから知ってるな……どこから知ったんだっけか。昔過ぎて忘れてしまった。

コウジロウさん「C.C.の機体、大河内さんには白いガウェインって言われてたんですけど、ガウェインに一人で乗るのキツいなーと思って。あと白だとアルビオンと色が混ざるからピンクにしたんですよね。黒の騎士団で乗ってた暁もピンクだったし」
(ランスロットが星刻→藤堂→千葉→玉城と連戦するシーン)
コウジロウさん「ここの、スザクとの戦い、最後に玉城の一手で黒の騎士団が間に合うってところ、谷口さんがこだわってたんですよね」
(ルルーシュとニーナの会話のシーン)
コウジロウさん「そういえば、復活でニーナとルルーシュは全然喋らせてないんですけど、このシーンがあるから、もうこの二人には決着ついてるってことで敢て喋らせてないそうです。当時、ニーナ滅茶苦茶嫌われてましたよね」
富川さん「あー、ありましたね」
コウジロウさん「そういうのって商品化で顕著で、リヴァルやニーナを入れようとすると、いやリヴァルとニーナはちょっとって言われるんですよ。でも谷口さんはリヴァル好きで、ルルーシュを普通の男として引っ張ってこられるのはリヴァルだけって言ってました」

すっげーーーここ、わかるよーーー!!って言いたかった。
そうなんだよなリヴァルの重要性ってほんとな、リヴァルさんいつもお世話になっております、菓子折り渡したいって感じなんだよな。
あとニーナのアンチがいたのは知ってたけどリヴァルは単純にグッズ人気がないだけじゃ……ないかな多分……。
そして画面はフレイヤ弾頭が発射されるシーンに。

コウジロウさん「シュナイゼル、ずるいですよねー。最初にペンドラゴンに撃った以外は全部ナナリーに撃たせてるんですよ。この時くらいになるともうシナリオにも迷いなかったんでスイスイ進んでいきましたね」
富川さん「逆に現場はプレッシャーめっちゃかかってましたね」
コウジロウさん「一期は総集編二回あったから、僕らの間では総集編をやったら負けだっていう認識ありましたよね。R2は8.5話はあったけど、あれは編成の都合だからしょうがない。僕ら勝ちましたよ!」
(ルルーシュとスザクがダモクレスに突入するシーン)
コウジロウさん「あっそうだここ、皆さんここよく見て下さい。蜃気楼はよくケツ刺されて死んだって言われるんですけど、ケツじゃなくて胴体を刺されてるんです。よく見てください」
(蜃気楼がトリスタンのエクスカリバーに後ろから刺されるシーン、確かに胴体の部分に刺さってる)
コウジロウさん「ね!ケツじゃないんです、腰なんです」
\ドッ/
コウジロウさん「いやー蜃気楼の名誉のために言いたかったんですよね。蜃気楼って一応主人公機ですからね。谷口監督曰く世界一かたい亀だそうです。何故ならルルーシュ君だから。なるほどって言っておきました」
富川さん「贅沢に作るのは作りますよね、やられるけど」

何故ならルルーシュ君だから、に制作スタッフ一同からの愛を感じて大変笑いました。
やられたっていいじゃない、ルルーシュ君だもの。わかを
そして画面は逃げようとしたシュナイゼルがルルーシュの映像を見るシーンに。

コウジロウさん「ここ、多分もう後ろくらいに来てますね。そーっと近づいてますよ」
\ドッ/
(ルルーシュ君がシュナイゼルに肩ポンするシーン)
コウジロウさん「ほら、やった!って思ってる。コンタクト外して準備ばっちりですよ」
富川さん「シュナイゼル、最後の囚われ方の設定見て笑っちゃった。古代ギリシャみたいな」
コウジロウさん「あそこ、出来るだけみすぼらしくしてくれてって監督に言われてたんです。ルルーシュに敵対するとどうなるかっていう圧政を象徴するシーンだから。とは言え妹にあの恰好はどうかと思いますけどね。復活でもそうですけど、ナナリーは攫われると下着をつけさせて貰えないっていう不遇な子です」

えっ待って??ゼロレクイエムのシーンのナナリー、下着履いてないの???
は???初耳なんですけど……???????え、マジの話????????
復活の囚われのナナリーが下着履いてないのは見たらわかるけど、え???あの赤いワンピース???は???なぜ?????
聞き間違えか???一緒に行った方なんか間違えてたらご連絡ください!!!
画面はランスロットVS紅蓮のシーンに。

コウジロウさん「ここのシーン、強い武器からなくなっていくんですよね」
富川さん「やっぱり最後は地上戦も見たいですしね」
コウジロウさん「そう、だからエナジーウィングはどっちも早々にへし折りました」
(ナナリーの目が開いて、『螺旋のピース』がかかるあたり)
富川さん「今回音楽多いですよね。いいシーンでかかるし」
コウジロウさん「谷口監督ができるだけ歌唱曲を使いたいと言っていて、色々用意しましたね」
富川さん「この辺もう最終回ですよね。ここまで来ると、もう自分の話数全部終わった人でも、ほとんどの人が何でもいいからやらせてって言ってくれましたね。普段やらないカットとか、リテイクとかでも。この辺はもう挿し入れするユンケルも一番高いやつにしてました。二千円くらいの」
コウジロウさん「作監は基本千羽さんだったんですか?」
富川さん「木村さんは設定も忙しかったから。でも、千羽さんも大変でした。コードギアスはとにかく版権が多かったから、週五日で本編やって、土日で版権とかやってましたね。週休0日!」
コウジロウさん「そろそろ、終盤ですね。今日どうでした?」
富川さん「ああ、僕これだけは言いたかったんですけど、最終回、ゼロレクイエムの時にスザクがゼロになって皇帝を刺しに行くところあるじゃないですか。あれ、血が思い切り出るんですけど、その作画をするためにどうにか血を使いたいって話になって。最初はケチャップでっていう話も出たんですけど、それじゃあちょっとってことで魚を捌いた時の血を使うかとか言ってたんですけど、村田さんがぼそっと血のりって普通に売ってるよって言って。でもその血のりもメーカーによってかなり粘度が違うんです。そこも吟味して本当に買って、作画担当の石田可奈さんが空いてる会議室に白い作画用紙を貼って、血の飛び散り方とかすごく研究して作画されてたんですね。オモチャのゼロ仮面を持ってきて、手で触って血の付き方とかをビデオでとって再現したり。そこまでこだわって描かれているということをお伝えしたかったです」

あそこもう……圧巻だもんな……血の描写も本当にリアルで心臓抉られる……
ちなみにこの会話はゼロレクイエムのシーンより前に話されて、ゼロレクイエムのシーン自体は観客の心にそうようにお二人とも一言も喋らず見守って下さっていました。
神対応が過ぎる。
そしてここまで振り返って、という話に。

富川さん「僕はプラネテスで谷口さんと大河内さんとやってた時からまたやりたいなと思ってたんですけど、タイミング的にコードギアスは縁がないかなと思ってたんです。でもやることになって、人気作だからかなりプレッシャーもありました。この作品は本当にファンの人達に愛されていて、ゼロレクイエムの放映日がルルーシュの命日みたいになっててスタジオに品物が届いたりとか、ルルーシュの誕生日に花束が届いたりしていました。十年経ってまさか復活するとは思いませんでしたが、本当に関われて良かったなと思っています。コードギアスは、子供が大きくなったらお父さんこんなアニメ作ってたんだよって自慢できるようなアニメだと思います」
コウジロウさん「まあ思春期までは見せない方がいいと思いますね」
富川さん「どれくらいから見せていいんでしょうね?」
コウジロウさん「うーん十五歳過ぎてからとか? 小学生の時見てたって人たまに聞きますけど心配になりますからね」
富川さん「でも意外と兄弟思いの子に育つかも」
コウジロウさん「僕的には、谷口さんとアニメ作ることもうないだろうなって思ってたんですよ。こんなアニメ作るんだよーってコードギアスの一話持って来られてもうーんって言ってたタイプ。それがまさか十二年も関わることになるとは思ってなかったですし、今や僕毎年ルルーシュの誕生日祝ってますからね。自分の誕生日以上に祝ってる笑 僕、彼等をあんまりキャラクターだと思ってなくて、十二年間一緒に生きてるつもりで、ルルーシュやスザクやC.C.がこいつらならどう考えるかなーって、お客さんのイメージを壊さないように毎日考えてたんですよね……」

コウジロウさんの……コードギアスへの愛が深い……すごい……!!
だから黒ウィズの時とか、あんな異世界行っても全然違和感ないルルーシュ達が描けたんだなあ……!!
もうここら辺ジーンと来すぎて、しかもその後すぐくらいにゼロレクイエムのシーン来たし、なんかもう胸いっぱいになったわ……。
そしてゼロレクイエムのシーンが終わり、カレンの部屋の写真のシーンに。

コウジロウさん「あ、櫻井さんが描いたのこれですね。普通に原画さんみたい」
富川さん「うまいですよね。まあ作監は入ってるんですけどね」
コウジロウさん「もう終わっちゃいますけど、どうでした?」
富川さん「あっという間っちゃあっという間でしたね。あっこのダモクレスが太陽に突っ込むシーン、当時演出希望だった子が最後だからっていうので演出やらせてもらってたんですよ。その子も今は監督ですからね」
コウジロウさん「もう皆さんかなりのキャリアの方々ばっかりですからね。千羽さんもあんまり皇道には関われませんでしたし。でもこのエンディングのイラストだけはお願いしたんですよ。これと、舞台挨拶時の木村さんのイラストもそうなんですけど、僕、ルルーシュにどっかで卒業式をやってあげたいなと思ってて。ルルーシュ、学生を途中でやめちゃったから、卒業式したいなーって思って、でもそれ、今回はちょっとだけ違うなと思って結局木漏れ日の中にいるルルーシュを描いて貰ったんですよね」
(最後、Next Stage 復活のルルーシュという波打ち際のゼロ仮面が出たシーン)
コウジロウさん「皆さん、ネクストステージあるんですってよ!」
\ドッ/
コウジロウさん「この映画館でもやってますし、今日から来場者特典ランダムコースターに変わるんで宜しくお願いします」

ということで本編が終わって、本当に最後の挨拶となりました。

コウジロウさん「素人二人の拙い会話だったんですけど、どうだったでしょうか。ゼロレクエイムを見て頂いてから十年、皆さんずっと答えを探して下さっていたのかなと思います。復活まで終わって皆さん色んな思いがあると思うんですけど、これからもコードギアスは続いていくと思います。というか、僕らがやんなきゃいけないと思ってます。なので、これからもコードギアスという作品を宜しくお願い致します」
富川さん「事前に何喋ろうか色々考えてカンペとか作ってたんですけど、暗くてほとんど見えなかったです。でも、当時の現場の雰囲気とか伝わっていたら嬉しいです。コードギアスの作品に関わった人達は本当にまるでギアスにかかったみたいに全員が全力を出してやっていました。なのでもし、テレビシリーズを見てない人がいたらそちらも見て頂けると嬉しいです」

大変貴重なお話が聞けた、とっても楽しいひと時でした……!!
私は最終回以降そこそこ色んなイベントに足を運んだ方だと思ってるんですけど、制作デスクだった富川さんという方のお話は今回初めて聞けました。
やっぱり、役割が違う方の、その役割独特の視点からのお話ってすごく貴重で面白かったです。
今回改めて、テレビシリーズは本当に色んな人の思いが重なり合って産まれた総合芸術だったんだな、と思いました。
あと、コウジロウさん……コウジロウさんが本当にコードギアスに生きる人達のことを滅茶苦茶思っていることが伝わってきて、ファンはとても嬉しかったです……。
復活ではポジティブではない意見も色々言ってしまいましたが、というか多分これからも好きなところは好き、嫌なところは嫌と言ってしまうと思いますが、ここまでルルーシュ達のことを思っているコウジロウさんがそう言ってくれるなら、私はこれからの新しいコードギアスも応援したいなと今回心から思いました。
心からそう思えるようになって良かった……。
本当に参加できて良かったです!!開催して下さってありがとうございました!

そして、長いレポを書いてしまいましたがここまでお付き合いして下さった方もありがとうございました!!
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